こわ~い根面のむし歯にご用心!

歯茎が下がってきたあなたへ 根面の虫歯にご用心!
今回は、歯科医師の中川が担当します(^ ^)

歯周病や加齢などにより歯茎が露出した歯の根元にできる虫歯を“根面う蝕”と言います!根面う蝕は、せっかく残せていた歯を失いかねない怖い病気です!

歯ぐきが下がると、歯の根が露出します。

露出した歯の根がむし歯になることがあります!

進行すると、歯が折れてしまうこともあります!

そして、歯の噛むところにできる虫歯と比べて非常に厄介なのです。。。
根面う蝕が厄介なのには理由があります!

1. 早期発見が非常に難しい
根面の象牙質は元々黄みがかっていて、出来始めの虫歯は色がうっすら変化する程度なので専門家でも判別が難しいのです。

2. 自覚症状がほとんどない
根面う蝕になっても、「しみる」「痛い」といった自覚症状はほとんどありません。唇で隠れる位置にできるので鏡を見ても気付かず進行してしまうことがよくあります。

3. セルフケアが難しい
根面は歯ブラシが届きにくい場所で、磨き残しが多く、当てているつもりでも当たっていないということもよくあります。

4. 象牙質は酸に弱い
歯の根面の象牙質は、歯の噛むところを覆うエナメル質よりも酸に溶けやすいため、磨き残されたプラークの影響を受けやすいのです。

5. 治療が難しい
歯の根面の象牙質は、歯の周りを囲むように進行したり、歯茎の中に広がってしまい虫歯を取り除くのがとても難しいのです。

6. 治療後も長持ちしにくい
根面にできた虫歯を取り除くために虫歯になっていない歯冠部分の綺麗な歯質を削らないといけなかったりと、根面の治療を受けた歯はそれ以前よりもずっと弱くなります。

では、どのように根面う蝕を予防すれば良いのでしょうか!?

 

それは、定期健診を行っていくことです!

根面う蝕の予防と進行抑制には、歯科への定期健診が欠かせません!!定期的に受診していれば虫歯ができていないか、進行していないかをチェックし、早期に発見できます(^_^)

初期の状態で発見できれば、虫歯の原因の究明、食生活や歯磨きの改善、フッ素塗布などを通じて進行抑制に努め、歯を長持ちさせることができるのです。
また、ご家庭でのフッ素の利用も効果的です!高濃度フッ素入りの歯磨き粉の使用に加え、フッ素洗口液を併用することがおすすめです(^ ^)
フッ素はエナメル質だけでなく象牙質にも作用し、再石灰化の促進や脱灰の抑制、細菌の酸産生の抑制に効果的です!

根面う蝕にならないために、なってしまっても進行を抑えられるようにサポートしますので、ぜひ定期的に歯科へ受診し、一緒に歯を守っていきましょう♪