能「巻絹(まきぎぬ)」の写真が出来ました。ご覧ください。

京都「河村能舞台」当主、河村和重先生ご指導のもと、昨年12月1日に福岡市の大濠公園能楽堂において、能「巻絹」を舞う機会をいただきました。その時の写真が出来ましたのでご覧ください。

なお、これらの写真は京都市「金の星写場」の渡辺様の撮影によるものであり、渡辺様のご厚意により掲載させていただいています。

ミニアルバムは待合室に置いていますので、ご自由にご覧ください。

 

   

私(シテ)以外の出演者は全てプロの観世流能楽師の先生です。

 

   

楽屋で先生方から衣装を着せていただいています。次第に緊張が高まっていきます。

 

衣装を着せて頂いたあと、「鏡ノ間」の鏡の前で精神統一中。

 

能の舞台がいよいよ始まります。その前に「鏡ノ間」でお囃子の先生方が「お調べ」という最後の音合わせをしているところです。この音が客席(見所・ケンショ)に漏れ聞こえるといよいよ開始の合図です(能には開幕のベルはありません)。

 

    

面(オモテ)を両手で押し頂いて敬意を表したあと、先生方から面(オモテ)を着け(掛け)ていただいているところ。

 

    

面(オモテ)を着けて最後の精神統一。面(オモテ)を着けると視野が極端に狭まり歩くのも大変です。揚幕まで先生が誘導してくださいます。

 

五色の揚幕が上がるのを待ち、幕が上がるといよいよ橋ガカリに出て行きます。

 

謳(うたい)を謳いながら橋ガカリを進みます。舞台にはツレ(都からの使者)が縄で縛られています。

 

シテ(神が乗り移った巫女)の私がその縄を解く瞬間です。

 

縄が解かれ使者は解放されます。

 

その後、巫女は和歌の徳を称えながら舞を舞います。

 

    

    

さらに祝詞を捧げて神楽を舞います。

 

    

    

そのうちに激しい神がかりとなり激しく狂い舞います。

 

神楽を舞い尽くすと巫女はやがて正気に戻り橋ガカリを通って幕へ入って行きます。その後ワキ方、地謡方、囃子方、後見、それぞれの先生方が舞台から退出し、能「巻絹」は終わります。

 

能が終わり鏡ノ間に戻ると面(オモテ)を外し先生方にお礼を述べているところ。やっと緊張から解放される瞬間です。

 

病院のスタッフや元スタッフ、家族、患者様、友人の皆様が沢山観に来てくださいました。本当にありがとうございました。