フッ素濃度約50倍!虫歯の進行抑制薬「サホライド」

歯科医師の村上が担当します。

今回のテーマであるサホライドは1970年頃から使われている日本生まれの製品です。その成分である「フッ化ジアンミン銀」はフッ素と銀、そのつなぎとしてのアンモニアからなります。

フッ素は歯の修復を促し、歯の結晶を強くする作用があり、サホライドは通常の歯磨き粉の約50倍のフッ素濃度を誇ります。

さらに、もう一方の成分である銀”ですが、きわめて殺菌・抗菌作用が強く、その作用は虫歯菌に対しても非常に有効です。

サホライドを塗布した虫歯部分はフッ素と銀を取り込み、虫歯菌を攻撃・繁殖を抑制し、さらに歯質も強化されます。歯を削らない治療になるため近年アメリカや子供の虫歯に困っている諸外国でも再注目されているようです。

しかしサホライドを塗布すると効果と同時に虫歯部分は黒く変色するため日本では基本的に大人の歯には使用しませんが、現在では乳歯や高齢の方の根元の虫歯・器具が届かない箇所のむし歯などに対して使用されています。虫歯部分のみ黒くなるのでご自身や保護者の方がここに虫歯(=磨き残し)があったんだと気付けるといったメリットにもつながります。

今後ますます高齢化が進む日本においても、サホライドはみなさんの健康を支え続けてくれることでしょう。

 

(参照:nico 2020年9月号)